シーテック 「KODOBOKU」技術が好評
シーテックが、送電鉄塔の保守業務で培った知見と技術を活かしてサービス展開する「KODOBOKU(小土木)技術」が、温暖化に起因する近年の大規模降雨に伴う森林災害の増加などを背景に、人気を集めている。
同技術は、車両が通行する道がなく、重機が使用できない山間部の斜面に建つ送電鉄塔を、現地資材である石や土、木と特殊資材とを組み合わせることによって、土砂の崩壊から守るための「重機不要&軽量資材&高耐久性の特徴を持つ」(シーテック)独自の敷地用補修技術・工法。
15年に同社が新規サービスとしてスキーム化したもので、現在は商品ラインアップとして、石やがれきを塊にするストーンバッグ(ステンレスワイヤ+耐候性ポリエステル樹脂ネットで構成)や、鋼製しがら(高強度異形鉄筋+ステンレスネット)、雨水誘導マット(高耐候性フェルト+発泡スチロール棒)などの独自補修用製品・専用資材のほか、獣害対策樹として知られるアセビによる低木緑化―など、利用者の需要に応じた様々なサービスの提供が可能になっている。
土地の法面保護や崩落対策としての利用に加えて、台風など自然災害による森林被害や復旧工事への使用も多く、総採用数は累計で80件を超えている。また、環境性にも優れており、石やがれきを詰めたストーンバックの場合、設置によって風雨による土砂の流失や山地の浸食を防ぐほか「土壌の安定による緑化の促進と共に、土壌内の水の流れを分散させる」(同)という副次効果も確認されており、既報のように昨年度、愛知県の「環境賞・金賞」を受賞している。
さらなる市場の拡大に向けてシーテックは、12月4、5日に名古屋市のポートメッセなごやで開催される「建設技術フェア」に出展して、KODOBOKUを紹介する。
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