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電ガ監視委 調査報告で規制料金の定期改定

 電力・ガス取引監視等委員会は、委託事業として実施した調査結果から、燃料価格の変動を踏まえた、定期的な料金改定時期の設定など、規制料金制度の課題と解決に向けた方策に関する報告を受けた。監査法人トーマツに委託して、昨年度実施した「諸外国の規制料金制度とその解除基準に関する調査」の報告書では、英国、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、アイルランドと、米国3州における小売り市場、規制料金制度、最終保障供給制度を整理した上で、日本の制度設計に対する示唆を取りまとめている。
 具体的には、燃料価格の変動を規制料金へ適時・適切に反映するためのアプローチとして、〇規制料金改定の許可制は維持しつつ、定期的な料金改定時期を設定する、〇規制料金が燃料価格の変動に追従できるよう、同料金の算定方法に卸電力市場価格などの指標を組み込む―ことを提案。これらの方策により、事業者の許可申請に基づく規制料金の改定について、燃料価格の変動を適時・適切に反映しにくいことや、エネルギー危機などの際に、規制料金が自由料金を下回り、小売り市場の競争が歪められる可能など、現行の制度設計における課題に対応する考えを示した。
 一般送配電事業者が担うことになっている、規制料金解除後の低圧需要家向け最終保障供給については、送配電事業者の責任や業務の範囲が、無制限に拡大しないよう配慮した、効率的な担い手への委託を可能とするなどの制度設計が必要とされている。同課題に対して報告書は、最終保障供給の委託について、〇国・規制機関が指定した小売り電気事業者、〇競争入札を実施し、落札した小売り電気事業者―への委託を解決策として提示。国が委託者を指定する場合は、最終保障供給の実施で不利益を被るリスクを、最終保障供給料金に反映する、または、不利益が発生した場合の費用補填スキームを検討する必要性も示している。
 さらに、規制料金解除後における、大手小売り電気事業者による市場濫用行為を防ぐためのアプローチとして、規制料金の解除基準の精緻化や、規制料金解除後の一定期間、大手小売りに対して、小売り料金の下限を設定することを提案。解除後の政府による市場への介入が不要、市場濫用行為を防げる確度が高い―といった利点を挙げている。