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規制委 特重など対策強化を踏まえたEAL

 原子力規制委員会は今年度、特定重大事故等対処施設などの機能を考慮して、原子力災害対策指針で定める緊急時活動レベル(EAL)の枠組みの見直しを検討する。福島第一原子力事故の教訓を踏まえて、新規制基準では炉心損傷や格納容器破損の防止対策が追加された。一方で、避難や屋内退避といった防護措置を判断するための基準となるEALについては、特重施設などの強化対策が考慮されておらず、規制委はEALを見直す必要性を提示。従来の事故進展が早いシナリオに加えて、フィルタ・ベントによる管理放出シナリオや、格納容器破損の緩和が一部成功するなどの事故進展が非常に遅いシナリオを考慮した判断基準を定め、事故シナリオに応じた適切な防護措置の判断を促す考え。万が一の際にも立地周囲の住民へ、過度な負担を強いることの無い実効的な防護措置の実施を目指すもの。
 同見直しに向けて規制委は、昨年度から「シビアアクシデント時における放射性物質の放出に関する規制高度化研究」に取り組んでおり、同放出の技術的知見に加えて、原子力施設から放出される放射性物質の違いによる、住民の被ばく影響といった防護措置の効果に関する技術的知見を蓄積する。具体的には、昨年度の実績として代表的事故シナリオの選定手法と、防護措置の評価手法を整備。新規制基準を踏まえたシナリオに関する評価基盤を整備しており、新たなEAL区分の設定や、設備ベースからパラメーターベースへとEAL判断基準を見直す検討につなげる。