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経産、総務省 北海道、九州をDC中核拠点に

 経産、総務両省は、社会・産業のデジタル化により、近年益々重要性が高まっているデータセンター(DC)などのデジタルインフラについて、北海道、九州を新たな中核拠点として整備する方向性を示した。自然災害時のレジリエンス強化、脱炭素電源活用への対応などを図る観点から、DCの地方への分散立地促進をはじめとする、デジタルインフラ整備に関する施策を進めてきた中で、国際情勢の変化などに伴い、改めてデジタルインフラ整備の在り方を検討。昨年3月から、「デジタルインフラ整備に関する有識者会合」を再開し、デジタルインフラに関わる有識者、企業関係者、関係省庁が集まって、今後の政策の方向性について、情報共有、意見交換を実施した。このほど同会合の「中間取りまとめ2.0」を策定し、今後の方向性を示したもの。
 国際情勢の変化に伴って、日本はアジアにおけるDC適地としての位置付けが高まっている。また、AIや量子コンピュータなど次世代の計算基盤・システム技術や、DXの進展に伴う電力需給への懸念、GXに向けた社会的要請の高まりなど、昨今の国際社会や国内の社会経済を巡って、大きなうねりや変化が生じている―と両省は指摘する。一方で、国内のDCの8割超は東京圏・大阪圏に、国際海底ケーブルの陸揚局は、房総半島や志摩半島などに集中している実情を踏まえて、これまで民間主導で行ってきたデジタルインフラ整備について、中長期的視点から国全体のグランドデザインを描き、官民連携で対応する考えを示した。
 具体的には、東京圏・大阪圏を補完・代替する第三、第四の中核拠点として、北海道や九州エリアにおける同整備を促進する。国際的なデータ流通のハブとしての機能を強化する観点から、戦略的に中核拠点を整備すると共に、国際海底ケーブルの多ルート化などを進める。さらに、遅延が許容される用途利用の計算資源やDCについては、脱炭素電源の活用を含めて、地方の適地に分散立地するなど、地域における分散型DCなどを整備。データが発生する場所の近くに「マルチアクセス・エッジ・コンピューティング(MEC=スマートフォンやIoT機器などからのアクセスを考慮したエッジサーバ)」を配置した上で、MECで処理されるデータを統合して情報処理を行うDCなどを地域レベルで設ける。30年頃に実用化が見込まれる「オール光ネットワーク技術」の活用も視野に、データやエネルギーの地産地消事業モデルの実現を目指し検討を進める。