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中部電 耕作放棄地の再利用で地域振興推進

 中部電力は、静岡県掛川市で耕作放棄地を再利用した地域振興の取り組みを行っている。同社が目指す「地域農業の活性化を支援して地域社会の持続的な発展に貢献する」ための新規プロジェクトで、新たな地場産業の構築を目指して、市内原田地区の耕作放棄地にビールの原料であるホップを植え付け、夏季に収穫して地場産ビールとして販売すると共に、ホップで風味をつけた炭酸水や新芽の天ぷらなどのオリジナルグルメの開発も目指す。さらに、ホップの植え付け作業を「次世代向けの環境教育」として活用することで、地域の農業振興と共に子どもたちに地場産業への理解を促す夢のある取り組みだ。ホップの植え付けは昨年より開始し、今年は18日に、地元の掛川市立原田小学校の5、6年生全員(20人)を招いて、市内の原田地区で植え付け体験を実施し「児童に大変好評だった」(同校)という。今回の植え付けで、中部電がこれまでに植え付けたホップは計500本(市内3か所の合計)となり、3年後に成熟したホップとして収穫できるようになるという。
 既報のように中部電は現在、掛川市に隣接する袋井市に世界最大規模のレタスの植物工場「テクノファーム袋井」(敷地面積2・44万㎡)を、日本エスコンと共同で建設中で、24年1月からは日産10tのレタスの生産と販売を開始するなど、県内各地で農業分野の取り組みに注力している。