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東電RP 高瀬ダムを中心に新たな地域振興策

 東京電力リニューアブルパワー(RP)の協力を得て、高瀬ダムを中心に信濃川水系高瀬川から取水する同社の七倉、大町両ダムの周辺エリアを、新たな観光スポットとして整備して地域の活性化につなげる計画がスタートする。北アルプスに向かう定番の登山コースとして親しまれた「竹村新道」を再生し、同新道の一部を構成する東電RPのダム巡視路を、本格登山のほか、トレッキングやバードウォッチングなどの専用フィールドとして開放すると共に、ダムカードが人気の3ダムに加えて、自動車で20分の至近地に位置する関西電力の黒部ダム(黒部川水系黒部川)の入口となる関電トンネルや、長野県大町市の市営エネルギー博物館などを周る「日本屈指の水源地帯周遊ルート」を構築する―という夢のある取り組みだ。計画の中心となるのは、高瀬ダムから徒歩2時間半に立地する山小屋「湯俣温泉晴嵐荘」の竹村正之代表で、同荘の先代が竹村新道を昭和初期に開削した。東電RPは「水源地保護の一環」として、同荘が現在行っている竹村新道の維持・整備を支援。同荘の要請に応えて適宜、登山道や標識などの整備を行っているほか、18年の大雨で流された吊り橋の再建も代替するなど「全面的な協力をいただいている」(同荘)。

 さらに同社は、竹村新道と同様に、高瀬川の上流部と北アルプス最深部の黒部川源流域をつなぐ登山道となっていた「伊藤新道(道路の崩壊により979年に閉鎖)」に替わる新ルートの開発を進める大町市の地域振興プロジェクトにも参画。市や同新道を956年に開削した山小屋・三俣山荘などとの官民で、新たな「北アルプス周回コース」の開発を目指した取り組みも進めている。これら2つの新道のうち竹村新道は、近くに国の天然記念物に指定されている「噴湯丘(温泉沈殿物が河床に堆積して盛り上がったもの)」がある上、登山道となっている東電RPの巡視路が「起伏がなくお年寄りにも歩きやすく、コース全体が県内屈指の紅葉の名所であり、野鳥の宝庫でもある」(竹村代表)ことから、同荘では今後、市や東電RPの協力を得て計画推進組織を立ち上げ、本格登山からバードウォッチングまでの広範なニーズに対応できる新周遊ルートを立案・構築し「水源地のまち」である市の新たな観光資源にする考えだ。