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東北電 無償譲渡地に浪江町が復興牧場整備

 東北電力が、東日本大震災の復興支援と地域貢献に向けた取り組みの一環として、福島県浪江町に無償譲渡した浪江・小高原子力の旧建設予定地(敷地面積約49㏊)に、県内最大となる酪農施設が整備されることになった。東北電から譲渡されたエリアの半分にあたる、町内棚塩地内の棚塩産業団地南側の24・13㏊を用地に、町の主導で「当町の地場産業である酪農業の再生拠点となる復興牧場(仮称)」(町)を設け、経産牛1300頭、子牛700頭の計約2000頭を飼育して、年間1万tの生乳を生産すると共に、牧場内から排出される液肥や堆肥を「町内の農地の地力回復」にも活用する復興推進のためのプロジェクト。
 復興牧場は、総延床面積2・21万㎡の7棟の牛舎や研修棟、糞尿処理液肥貯蔵施設、排水処理施設などのほか、最新型のバイオガスプラントも併設して「地産地消で牧場内の65%の電力を賄う」(同)考え。設計・建設・管理を一括委託する「公設民営方式」のスキームを採用し、月内を目処に、牧場の基本・実施設計業務を委託するコンサル会社を決定の上、同設計に基づいて23年度に着工する。なお、供用開始は25年4月となる予定。施設完成後の運営と維持管理は、県酪農業協同組合などが設立するSPCが行う。