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環境省 太陽光アセス合理化GL作成へ検討加速

 環境省は、太陽光における環境影響評価の合理化を図るため、年内にも「合理化ガイドライン(GL)」を作成する。環境影響評価を行うにあたり、評価の項目や調査・予測・評価の手法を選定する方法書手続き「スコーピング」機能の強化に向けて、現行制度の下で簡略化できる項目などを整理し、事業特性・地域特性に応じたメリハリのある環境影響評価の実施を後押しする。環境影響評価法に基づき、4万㎾以上の設備に義務付けている太陽光の環境アセスでは、3万㎾以上の太陽光を第2種事業に位置付けて、地域特性によるスクリーニングを行うことを定めている。アセス項目の選定については、事業特性などに応じて、粉塵・騒音や土砂流出による水の濁り、土地の安定性、反射光、動植物・生態系、景観、廃棄物などの項目を選定し、事業規模に応じた手法でアセスを実施することを定めている。

 昨年12月に河野太郎・内閣府特命担当大臣主宰の下で開催された「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」は、太陽光のスコーピング機能の強化について、迅速に措置することが求められる課題として提示。これを受けて同省は今後、太陽光の環境影響評価に関する情報収集・分析や、対象事業の考え方などに関する検討を行った上で、合理化GLの内容を整理・分析する調査事業に取り組む。同検討にあたっては、専門的見地から助言を得るため、学識経験者など9人程度で構成する検討会を設置。年内に5回程度の検討会を開催するほか、太陽光に関する環境影響や環境保全措置に知見を有する学識経験者、自治体、メーカー、業界団体へのヒアリングを行う。