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中国電、キューデンI カーボベルデで技術支援

 中国電力とキューデン・インターナショナルは来月より、大西洋に浮かぶ島嶼国のカーボベルデ共和国で、内燃力を中心としたハイブリッド発電システムの導入と、風力を中心とした再生可能エネルギーの拡大を目指した国際貢献事業を開始する。島嶼国であるカーボベルデは、水やエネルギー資源が乏しいことから、軽油や重油などの燃料調達費が全商品輸入の20%を占め、このことが国内におけるエネルギーコスト押し上げの要因となっている。そのため同国政府は、再エネ拡大のため11年に設けた政令を18年に改訂し「25年に再エネ導入率50%」を具体的目標として掲げると共に、離島域での電力供給に関して豊富な知見とノウハウを有する日本の電力の技術支援・供与を求めて、日本政府に協力を要請。これを受け、新たなJICA事業として、カーボベルデでの「ハイブリッド発電システム導入プロジェクト」を、両社に委託して行うことになったもの。
 同プロジェクトは、カーボベルデの地勢的・環境的特性にマッチした島嶼国向けハイブリッド発電の導入に向けた既設内燃力の適切な運用と、ベース電源・出力調整電源としての効率性を技術的に支援すると共に、同国の電力セクターである「商工業エネルギー省・電力公社」の技術系職員に対する、業務遂行能力のアップに向けた人材育成―などが中心となる。そのため両社は、来月初旬から23年2月20日まで、国内・現地での調査や指導・研修を含めた様々な取り組みを行って、同国におけるハイブリッド発電システムの運用・維持管理の円滑化と、風力など新規再エネ設備の導入を支援することで、カーボベルデ政府が目指す再エネ導入率の50%達成に協力する。なお、現地での研修などについては、新型コロナウイルスの収束を待って行う。