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環境省 福島3拠点で九電工などの脱炭素化FS

 環境省は、福島復興の新たなステージに向けた取り組みとして、再生可能エネルギーの導入などに関する多様なプロジェクトを発掘するための「脱炭素・資源循環『まち・暮らし創生』FS事業」を開始する。特定復興再生拠点区域の同県双葉郡浪江町と相馬郡飯館村の3拠点において、「復興に携わる人・まち」の視点から、脱炭素につながる再エネの最大限の導入、技術開発の一層の加速化や社会実装を目指したFSを委託事業として行うもの。具体的には、「浪江町における水素サプライチェーン構築」「浪江町請戸漁港における波力発電」「飯舘村における高効率な次世代型の農業モデル構築」に関するFSをそれぞれ実施。このうち波力発電のFSに関しては、九電工が、再エネコンサルティングも手掛ける不動産賃貸サービス事業者エイブルや、東京大学生産技術研究所、総合エンジニアリングの東京久栄と共同で、200㎾の波力発電装置を設置することを想定した調査・検討を進める。同漁港の近傍には送電網が整備されており、また波高も良好で波力発電の条件を満たしていることから、地形・気象環境調査をはじめ、最適な送電網の選定、200㎾エネルギー変換装置の検討、発電装置架台などの海洋構造物の概略検討に取り組む。
 また、アジア航測による次世代型農業モデルに関するFSでは、飯舘村の上飯樋地区を対象に次世代営農モデルの構築を目指して、IoTを活用したスマート農業や、ハイブリッド型再エネ装置の導入を検討。複数の供給源から純度の異なる水素を収集し、水素供給拠点を経由して需要家へ提供するための水素サプライチェーンシステムモデルの検討に関しては、丸紅がみやぎ生活協同組合と実施する。