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NEDO 策定中のバイオマス設備技術要件を紹介

 NEDOは、地域の特性を活かしたバイオマスエネルギーの最適なシステム化を目指して、バイオマス利用に関する設備機器の技術指針と、システムとしての導入要件に関する検討を進める。14年度からバイオマスエネルギー地域自立システム実証プロジェクトを通じて、同技術指針・導入要件の策定に向けて取り組んでおり、近年のバイオマス利用設備の導入状況調査の結果を踏まえて、同技術指針と導入要件を整理した上で、これらの指針・要件に基づくFSと実証を進めているところ。FIT制度の施行により、19年6月末時点におけるバイオマスは、635件が認定設備として認可されている一方で、例えばドイツでは、国内の全発電量に対するバイオマス比率は6.6%を占めるのに対して、日本は2.1%と僅かであることが判明しており、NEDOは健全な事業運営を可能とする地域自立システムを確立することで、バイオマスの導入促進につなげる考え。
 同プロジェクトは、〇同技術指針・導入要件の策定に関する検討、〇地域自立システム化実証事業、〇同システム化技術開発事業―で構成されており、このうち実証事業に向けたFSでは、中部電力とシーエナジーによる「使用済菌床等の地域産資源を活用したバイオマス燃料供給・地産地消モデル事業の事業性評価」が採択されている。なお、同プロジェクトの一環としてNEDOは、来月25日に鳥取県米子市の米子コンベンションセンターで、「ポストFIT時代に向けたエネルギー利用モデルの構築」をテーマに、ワークショップを開催する。バイオマス事業に関心がある事業者や地方自治体などを対象に、事業の計画立案における参考情報として、みずほ情報総研に委託して現在策定中の技術指針・導入要件を紹介すると共に、先進事業者や有識者を招いて、取り組み事例などに関する講演を行う。