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北陸電 氷見市と共同で広域DRシステムの実証

 北陸電力は、富山県氷見市と共同で、再生可能エネルギーを活用した地域エネルギーマネジメントシステムの構築を目指した実証事業を、今年12月を目処に開始する。市役所庁舎のほか、市営のふれあいスポーツセンター、消防庁舎、小中学校など12の公共施設に独自のリソース制御システムを設け、各施設の空調設備をデマンド制御することで省エネルギー化を推進すると共に、各施設間をネットワークでつないで「エネルギー融通と電力使用料の管理を行う広域DR(デマンドレスポンス)システムを構築して、ピーク電力の抑制を図る」(市環境防犯課)という取り組み。

 北陸電は、北電技術コンサルタント、北陸電力ビズ・エナジーソリューションと共同で、今年11月末までに、実証に用いるリソース制御システムを各施設に設けた(設備工事は市内企業のプロ・ムが担当)上で、12月より広域DRシステムの実証を、来年2月末まで行う。また、これと並行して9月より、市と共同で市民や市内企業を対象にした「再生可能エネルギーとエネルギーの地産地消について理解を深めるための説明会」を官民共同で開催し、低炭素化に対する一般の理解を浸透させると共に、エネルギーの域内還元による地域活性化も狙う。同実証の事業費1億円は、全額を経産省の「エネルギー構造高度化・転換理解促進事業」の補助金で賄う考えで、同省の補助金交付の決定を待って、今月末にも市と北陸電が契約を交わして、実証の準備を開始する。また、リソース制御システムを整備する各施設の敷地内(12施設以外の市有地も対象)には、新規太陽光(100㎾予定)も設け、発生電力でピーク電力を補う「エネルギーコスト削減効果の検証も行う」(同)考えだ。