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沖電開発 宮古島市と植物工場併設型温浴施設

 沖電開発は、沖縄県宮古島市(島)と協力して、島内の地層に豊富に埋蔵されている水溶性天然ガスを用いた植物工場併設型の温浴施設の事業化を進めている。島嶼自治体である同市には、県が15年に実施した「天然ガスの利活用に関する調査」で用いた複数の試掘井があり、そのうちの「城辺(ぐすくべ)ぱり鉱山(通称・宮古R-1)」から採掘するメタンガスと不随水(温泉水)を利用して「エネルギーの外部依存が高い島嶼市としての短所を克服し、自前エネルギーを用いて官民共同で農業・観光両分野の経済振興を図る」(市エコランド課)ための市立案の取り組み。
 沖電開発は、同計画の「利活用予定者」として、市が策定した利活用事業書に基づいて昨年、天然ガスと軽油の混合燃料を使用する発電機(30㎾)を用いたレタス栽培の実証試験を実施。この成果を受けて市は、早期の事業化実現に向け、前記の宮古R-1に加え、県が調査で用いた島内の他5試掘井に関する事業化の検討を行うための「水溶性天然ガス資源利活用推進協議会」を今秋に立ち上げ、沖電開発や他の産学会員と、各試掘井の事業性を検証すると共に、各種調査や植物工場併設型温浴施設の建設費に充てる資金調達のための「地域未来投資促進法に係る計画」の作成を進め、至近年内の事業化を目指す。なお、協議会の発足は、市が各試掘井の採掘権を獲得する今年10月中となる。