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シーエナジー 小諸市のES事業が最新導入事例に

 シーエナジーは、長野県小諸市で取り組むエネルギーサービス(ES)事業が、ヒートポンプ(HP)・蓄熱システムの最新技術として、HP・蓄熱センターの事例集「Navigater」で紹介された。人口減少や高齢者人口の増加が進む中で、老朽化した市役所や病院の整備が喫緊の課題となっていた同市が策定した「低炭素まちづくり計画」に基づき、ES事業者として空気熱源HPチラーなどを、市庁舎とJA長野厚生連の浅間南麓こもろ医療センターに導入。電力の一括受電や庁舎と病院で使われるエネルギーの効率的な運用により、省エネルギー化、低炭素化に向けた取り組みを進めている。具体的には、市庁舎のエネルギー負荷が少ない土日祝日などに、蓄熱槽に蓄熱した余剰熱を病院に融通すると共に、市庁舎では、水蓄熱式空調システムのほか、断熱サッシ、LED照明などの採用により、ZEB化を推進。また昨年12月に開院した、こもろ医療センターでは、未利用エネルギーの下水熱を利用。下水配管内に熱交換パイプを敷設して、下水熱HPを通じて余熱槽を温めるなど、給湯負荷の低減を図っている。さらに、年間を通じて冷房負荷がある病院へは、排熱回収HPを設置し、冷房排熱を市庁舎へ融通するなどの仕組みも採り入れている。導入事例集の中で、同病院の担当者は「毎月1回開くES事業者との定例会議でエネルギー使用量などのデータをチェックし、エネルギー運用の参考にしている」と語ると共に、市ではES事業の導入で効率的なエネルギーの運用・管理が実現した―と同社の取り組みを評価している。