JEMA 高電圧・大電力試験基盤整備求め
日本電機工業会(JEMA)は、このほど経産省が開催した電力安全小委員会で、DX・GX(デジタル・グリーントランスフォーメーション)の進展に伴う電力需要の急増を受けた、送配電設備需要の拡大に対応するため、産官学が連携した国家的な試験基盤の整備が必要との考えを示した。
国内外で、高電圧・大電力試験設備の不足や逼迫が進み、送変電・配電機器の開発遅延や事業機会の損失が懸念されている。そうした課題を踏まえてJEMAは、国や関係団体と連携して、設備の増強に向けた課題解決を目指す。
再生可能エネルギーや電気自動車の普及に加え、データセンター、半導体工場の増加などを背景に、世界的に送配電網への投資拡大が見込まれている。国際エネルギー機関(IEA)が25年にまとめた世界エネルギー見通しによると、世界の送電網への年間支出は、13年から24年にかけて年平均2.5%増加し、24年には約3900億㌦(約58・5兆円)に達した。現状政策シナリオでは、35年に約6500億㌦(約97・5兆円)まで拡大する―と予測している。
こうした需要の拡大を受けて、国内のメーカー各社は、送変電・配電機器の生産能力増強を進めている。一方、生産基盤の拡充に不可欠な高電圧・大電力試験設備は、国内外で不足していることをJEMAは指摘。送変電・配電機器の開発では、JIS(日本産業規格)やJEC(電気規格調査会)、IEC(国際電気標準会議)の規格に定められた形式試験への合格が必要となる。
国内では民間企業が試験所を運営しているが、自社製品でも試験待ちが発生し、海外の試験場でも数年待ちが続いているという。試験設備の老朽化による故障や、専門人材の確保・育成、特殊設備の更新・増強にかかる費用負担も大きな課題となっている。
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