JAEA、三菱電機など 世界優秀技術100選に
日本原子力研究開発機構(JAEA)と三菱電機、三菱電機プラントエンジニアリング、東海国立大学機構名古屋大学の4者共同で開発した「放射性ダストモニタ」が、革新的な技術開発に対して贈られる「2026R&D100 Awards」(米国R&Dワールド社主催)を受賞した。
核燃料などの人工放射性物質の濃度を厳格に管理するために設置する従来のモニタは、天然の放射性物質と人工の核燃料物質から放出されるアルファ線のエネルギーを正確に区別することが難しく、核燃料物質の種類ごとの詳細な評価には、専門施設での精密分析が必要となっている。4者が開発した同モニタでは、精密分析をすることなく、放射性物質の種類ごとに固有なアルファ線のエネルギー分布を推定する「アンフォールディング技術」を実用化した。
同技術により、従来手法と比べて検出限界を100倍以上に向上、計測時間を6分の1以下に短縮。現場での即時定量が可能となり、福島第一原子力の廃炉作業をはじめとする高リスク環境下で、作業者の安全確保に大きく貢献する技術として、世界の優れた技術100選に選定された。
開発では、JAEAが「核燃料物質に対する測定性能の評価」、三菱電機の先端技術総合研究所が「アンフォールディング技術を用いた測定アルゴリズムの開発」、北米での同社研究開発拠点MERLが「検出感度補償アルゴリズムの開発」、三菱電機プラントが「放射性ダストモニタのシステム設計・製品化、フィールド実証とりまとめ」、名古屋大が「英知事業代表、原理実証とりまとめ」を担当した。
研究の一部は、JAEAの「英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業・課題解決型廃炉研究プログラム」として実施した。4者は、原子力関連施設に留まらず、資源採掘から医療現場まで、幅広い施設の安全性の向上に寄与することを期待する。なお、今回受賞したR&D100 Awardsは、「技術革新のアカデミー賞」と言われる権威ある賞で、プロのコンサルタント、大学関係者、産業界の研究者などの専門家が、技術的な重要性、独自性、有用性の観点から公募案件を評価し、前年に実用化された製品の中から選定する。
今年の表彰式は、日本時間の今月20日に、米国アリゾナ州スコッツデールで開催される予定。
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