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NEDO 風車国産化へ新たな研究開発項目

 NEDOは、風車の国産化に向けた研究開発の一環として、今年度から風車生産技術に関する2つの研究開発を開始する。国内に大型風車の製造拠点がなく、海外からの輸入に依存する現状を踏まえ、風車部品の競争力を高める基盤整備と、アジア太平洋地域に適した浮体風車の設計技術開発を進める。国産化を通じ風車の安定調達にもつなげる。
 再生可能エネルギーの主力電源化において、特に洋上風力は、コスト低減が見込まれ、電力供給の一定割合を占める電源として「切り札」と位置付けられている。事業規模は数千億円~一兆円、構成する機器や部品数は数万点に及び、関連産業の裾野も広いことから、高い経済波及効果が期待されている。建設やO&Mによる雇用創出などを通じて、地方創生に貢献する観点からも重要性が高まっている。
 一方で、特に大型風車は国内に製造拠点がなく、国内部品メーカーの技術力やものづくり基盤を十分に活用できていないことが指摘されている。国際情勢に伴う物資供給網の混乱も踏まえ、風車国産化による安定調達やエネルギー安全保障、産業競争力の強化が求められており、NEDOは新たな研究開発項目を設けて、洋上風力の技術自給率を高め、強靱なサプライチェーン構築へ取り組みを加速する。
 日本周辺では、欧州に比べて水深が深い海域が多く、洋上風力の中でも浮体式の導入拡大が重要とされている。洋上風力の産業競争力強化を図るため、官民協議会が策定した「洋上風力産業ビジョン」では、洋上風力の40年案件形成目標3000万~4500万㎾のうち、浮体式は1500万㎾を占める。

 NEDOは、同目標の実現にあたって必要となる、特にアジア太平洋地域の気象・海象条件を踏まえた浮体向けの風車を、安定的に調達、供給できる体制を40年までに築くと共に、アジア太平洋市場への展開を目指して、「風車部品産業強靱化基盤開発」と「風車設計技術研究開発」を開始する。

 部品設計や保守点検を高度化するモデルデータの構築、アジア太平洋地域に適した風車・浮体搭載用風車のサプライチェーン構築へ技術開発を進める。このほど、両研究開発の委託者公募を開始し、1件あたり最大10億円程度を100%負担する。全体で20億円程度の予算を想定しており、今年度は約9.5億円をあてる。