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経産省 サイバーS評価支える新サービス実証

 経産省は、中小企業向け「サイバーセキュリティ(CS)お助け隊サービス(新類型)」の導入に向けた実証事業を開始する。今年度末頃の開始を目指す「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」で、中小企業が評価を取得するための支援策として、同サービスのメニューに、新たな支援を導入する。新サービスの制度設計を行うため、サービス提供事業者と連携して、実際に中小企業に対し、SCS評価制度の★3または★4の評価取得のためのサービスを試行的に提供する。

 SCS評価制度は、サプライチェーンを構成する企業のセキュリティ対策を共通基準で評価・可視化する制度。中小企業を含むサプライチェーン全体でのセキュリティ対策の強化が求められる中で、取引先のセキュリティ対策状況を外部から判断することが難しい―といった発注元企業側の課題や、複数の取引先から様々な対策を要求される―など委託先企業側の課題が生じている。こうした課題に対応するため、同省と内閣官房国家サイバー統括室は、同制度の構築を進めており、情報処理推進機構(IPA)が運営主体となって、今年度末頃の制度運用開始を予定している

 同制度は、発注企業が委託先に必要な対策段階(★)を示し、その実施状況を確認する仕組み。委託先は取引先ごとに異なるセキュリティ要求への対応負担を軽減できる。企業の優劣を競う格付け制度ではなく、サプライチェーン全体のセキュリティ水準の底上げを狙うもの。評価は★3、★4の2段階で開始し、★3は自己評価を基本に専門家が確認、★4は第三者評価機関が評価する。一方で、同制度の★3を取得する場合には、基礎的な組織的対策とシステム防御策を中心に、26項目の要求事項に対応する必要がある。要求事項は、ポリシー策定などの組織的対策を多く含み、人的リソースや経営資源が不足する中小企業が達成するのは難しい―との指摘がある。そうした課題を踏まえて同省は、21年度からIPAが提供する同お助け隊サービスを通じて、中小企業を伴走支援する仕組みを構築する考え。

 現行のお助け隊サービスは、中小企業向けに24時間の異常監視、緊急時の駆け付け支援、相談窓口、簡易サイバー保険などをパッケージで提供しており、これにSCS評価制度への対応支援機能を加える。中小企業が★3、★4を取得する際の診断・助言サービスや、推奨されるITツールの導入、コンサルティング、教育などの支援を想定する。

 実証事業では、中小企業が導入しやすいサービス体系と共に、中小企業・サービス提供事業者の双方にとって、適切なサービスの価格要件を検証する。21年度の開始以降、計約9200社が利用したお助け隊サービスには、現在、中部電力ミライズなど47社がサービス提供者として登録している。新たなサービス開始に向けて、IPAはこのほど、実証に参加するサービス提供事業者の公募を開始した。