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規制庁 福一リスクマップで難易度など評価

 原子力規制庁は東京電力ホールディングス(HD)に対し、福島第一原子力の廃炉に向けた「中期的リスクの低減目標マップ」に、各取り組みのリスク低減効果や技術的難易度、遅延時の影響度などの指標を設けて、再整理することを提案した。  

 今年2月に改定した現行の同リスクマップについて、各目標の達成時期を精査するための情報が不足していることや、工程の進展、外部要因による状況変化に伴い「何をもって目標達成とするのか」といった認識が、不明確になりつつある課題を指摘。これを受けて原子力規制委員会は「33年度の実現すべき姿」を維持し、次期リスクマップの改定に向けた議論を進めるよう指示していた。
 このほど開催された特定原子力施設監視・評価検討会で規制庁は、同マップの改定を検討するにあたり、現行のマップに示す各「短期的な目標」について、目標として設定することの妥当性や達成条件を整理した上で、リスク、難易度、影響度の観点から評価することを東電HDに提示。リスクについては、インベントリ量や敷地境界への影響低減効果などを踏まえ「大・中・小」に区分する考えを支した。
 設計や工事の技術的な困難さ、作業の継続性などの懸念事項の有無、検討の成熟度合いといった難易度に関しては「A・B・C」で評価する。スラリー脱水処理や溶融設備設置のように前例が少なく、現場条件の不確実性から、設計変更や追加試験が必要となる可能性がある案件は、高難度の「A」と位置付ける。乾式キャスク仮保管設備の増設など比較的順調な進捗が見込まれる案件は「C」とする。
 さらに、各取り組みの遅延が廃炉工程全体に及ぼす影響を「Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」で評価。廃棄物貯蔵庫の運用開始など、遅延時の影響が大きい案件は「Ⅰ」、33年度目標の達成に影響を及ぼす可能性がある案件は「Ⅱ」、影響が比較的小さい案件は「Ⅲ」と整理する。規制庁は、これらの評価結果を踏まえ、各目標の内容、達成時期などについて、変更の必要性が無いか確認することも、東電HDに求めた。

 環境省は、民間事業者によるCCU(CO2回収・有効利用)の実施に必要な設備導入を後押しする「CCU導入促進補助事業」の募集を開始した。今年度新設した「人口光合成を含むCCUサプライチェーン構築事業」の一環として、CCU事業のモデル構築を支援することで、CCUの本格的な社会実装を目指す。

 CO2排出削減と資源循環の両立を図るには、事業化でのコスト低減が課題となっており、同支援を通じて、地域におけるCCU事業の事例形成を促すと共に、コスト削減、事例創出での波及促進につなげる。
 補助対象は、CO2の分離回収に必要な脱硝、集塵などの排ガス前処理、収集塔・分離膜などの分離回収、CO2精製・圧縮・液化―などに関する設備と、CO2貯蔵タンク、CO2由来合成燃料製造設備といった、CO2利用に必要な設備。これらの設備導入に対して、1.5億円を上限に補助金を交付する。応募審査にあたっては、バイオマス由来のCO2を回収、利用する事業や、使用する電力、水素などが、再生可能エネルギー由来である取り組みなどに対して、加点して評価する。
 同省は今年度、同補助事業に加え、CCUのサプライチェーン構築に向けて、地域における炭素循環事業モデルの確立、日米両国が保有する技術の融合を目指した実証事業にそれぞれ取り組む。国内では、CO2回収からCCU製品の製造、利活用までのCCUサプライチェーンを構築する技術実証を実施する。

 公共施設のほか、発電所・工場など民間の中小規模排出源を主体とした、炭素循環事業モデルの構築を目指す。日米連携実証では、CCUによるCO2固定化技術の実装に関する課題を整理し、事業性を検討する。