エネ庁 新指標で地熱案件形成目標策定へ加速
経産省エネ庁は、地熱発電の導入加速に向けて、年内にも案件形成目標を策定する考えを示した。第7次エネルギー基本計画は、40年のエネルギー需給の見通しのうち、地熱を1~2%程度としているが、24年度末時点の電源構成に占める地熱の割合は0.3%に留まっている。
基本計画は、40年に向けて地熱導入を加速するための具体的な計画や目標の策定を明記しており、同庁は「地熱発電の推進に関する研究会」を通じて、案件形成目標の検討を進めている。
開発から運開までに長期間を要する地熱については、従来の導入容量のみを指標とした進捗管理では、課題の把握や政策効果の検証が難しい―との指摘があった。そのため同研究会は昨年度、地熱開発の進捗を段階ごとに把握するための新たな指標として「地熱資源容量」の定義を整理した。
石油・天然ガス分野の資源量・埋蔵量評価の考え方を参考に、潜在資源容量、期待資源容量、条件付資源容量、開発資源容量などの区分を設定し、プロジェクトごとの成熟度を評価できる枠組みを構築したもの。エネ庁はこれらの新たな指標を活用して、従来型地熱と次世代型地熱それぞれについて、案件形成目標を策定する方針で、地熱政策が導入実績中心の管理から案件形成・資源管理を重視する新たな段階へ移行する「地熱政策の転換期」を迎えている。
これらの取り組みと並行して、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、自らが噴気試験を含む地熱資源調査を実施し、掘削した井戸を事業者の求めに応じて引き継ぐ「地熱フロンティアプロジェクト」を推進している。候補地として、秋田県湯沢市と岩手県雫石町の2か所を選定したほか、全国の複数地域でも調整を進めている。
同プロジェクトによって、事業者の開発リスクの低減が期待されることから、同庁は官民の適切なリスク分担を図る考えだ。具体的なスキームやコスト低減策についても、同研究会での議論を踏まえて、年内の取りまとめを目指している。
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