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規制庁 職員各自の知見整理を人事評価項目に

 原子力規制庁は、同庁職員が自発的に調査を行い、その結果を「調査ペーパー」として取りまとめた上で、共有する取り組みについて、今後の人事評価における評価項目とする考えを示した。

 日々の規制活動を通じて蓄積された多くの知見・経験が、、十分に整理されず、規制活動などの改善に活かされないまま埋没する事例が多いことを指摘。職員が有する多様で有用な知見・経験を、職員が自発的に整理し、関連情報を調査した上で、調査ペーパーを作成し、組織内で共有する取り組みを昨年10月から試行開始した。
 同試行では、全職員を対象に、個人または共同で調査ペーパーを作成できるものとし、提出されたペーパーは、登録様式と併せて庁内イントラネットに掲載して共有すると共に、コメントを受け付ける運用とした。試行開始から半年が経過した今年3月末時点で、22件の調査ペーパーが提出された。

 同試行を通じて同庁は、ペーパーの登録、提出、掲載・コメント受け付けまでの一連のオペレーションが、概ね円滑に機能することを確認。各ペーパーには一定数のコメントが寄せられ、職員によるフィードバックも実際に得られた。知見の共有を図る―という点で、一定の効果を確認した一方で、規制の実務を担当する職員の参画は、必ずしも多くなかったことも判明。これらの結果から同庁は、より幅広い職員が、ペーパーの作成に参加し、その活用を進めるための取り組みを強化する必要性を示した。
 同試行を踏まえて、今年度から調査ペーパーの作成・共有を本格運用に移行。同運用に伴って、職員が業務の一環として取り組み、正当な評価を得られるよう、今年度以降の人事評価において、ペーパーの作成を評価項目として取り扱うことを、このほど開催された原子力規制委員会で報告した。

 同庁は、職員へのさらなる周知を図るなど、同取り組みの認知度向上に努めるほか、テーマごとの分類を行う。ペーパーを冊子にして配布するなど、知見の活用を促す。20~21年にかけて開催された、継続的な安全性向上に関する検討チームの議論では、規制機関が現状に満足せず、継続的な改善を続けていくには、個人名の見解表明に一定のステータスを与えることも有益―との指摘があった。