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エネ庁 長期脱炭素入札で低炭素水素対象に

 経産省エネ庁は、今年度の第4回長期脱炭素オークションから、水素・アンモニアの事前審査を導入する。同審査の基準骨子案を策定し、今月中を目処にパブリックコメントを開始する。

 このほど開催した次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会の作業部会では、第4回から支援対象とする「低炭素水素・アンモニア」の要件を整理。具体的には、同要件として、水素・アンモニアの製造に伴って排出されるCO2量の指標であるCI値(炭素集約度)が、一定の基準値以下の燃料とする考えを示した。

 同オークションで年間7割以上の使用を課す、水素・アンモニアの「年間最低混燃率リクワイメント」については、低炭素水素・アンモニアとして、CI値の要件を満たす水素・アンモニアで発電した混焼率での確認を求める。同庁は実際の確認方法として、「水素・アンモニアで発電した混焼率」に「CI値の達成率(年度中に取得した水素・アンモニアのうち、低炭素水素・アンモニアとしてCI値要件を満たした水素・アンモニアの比率)」を掛けた値で確認することを提案した。
 同庁は、第4回入札から低炭素水素・アンモニアのみを対象とするのに伴い、過去の落札案件の脱炭素化ロードマップに対しても修正を求める。50年の脱炭素化は、低炭素水素・アンモニアによって達成し、「ブルー・グリーン水素・アンモニア」を前提に落札した案件は、低炭素水素・アンモニアに修正。「グレー水素・アンモニア」を前提に落札した案件は、燃料を低炭素水素・アンモニアに転換する道筋を示すことを求める。LNG専焼は、50年までに進める脱炭素化燃料を、低炭素水素・アンモニアに修正する。
 一方で同庁は、長期脱炭素電源オークションの落札者に対して求める、市場退出ペナルティ(落札価格の10%)については、水素・アンモニア案件での支払いを免除する考えを提示した。燃料費などの可変費が大きい水素・アンモニアは、同オークションでの落札に加えて、水素・アンモニアの供給事業や、CO2の輸送・貯蔵事業の最終投資決定(FID)が、事業実施に至るために必要となる。

 FIDには、落札電源の燃料需要に留まらず、他の燃料需要なども加えた大規模需要の確保が求められる。同庁は、何らかの理由で他の燃料需要が事業中止となり、落札電源の事業実施が困難になることを想定。落札後8か月以内に、水素・アンモニア供給事業(複数上流の場合は全ての上流案件)や、CO2の輸送・貯蔵事業のFIDができなかった場合に限って、市場退出ペナルティの支払いを免除することを提案した。