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環境省、エネ庁 電力調達でリサイクルを評価

 環境省と経産省エネ庁は、太陽光パネルのリサイクル促進に向けた取り組みの一環として、自主的にリサイクルに取り組む、電力などの大手太陽光発電事業者を評価する仕組みを検討する。

 30年代後半以降に大量廃棄が見込まれる太陽光パネルについて、最終処分量の減量と資源の有効利用の双方から検討を進める中で、現時点では、㎾あたり2000円程度の埋立処分費用と同8000~12000円程度のリサイクル費用との差額が大きい、全国的な処理体制が構築途上―といった課題が存在。このほど再開した合同会議で両省は、新たな法制度により同課題に対応すると共に、リサイクル規制を段階的に強化する方針を示した。
 さらに、新たな法制度に加えて、既存制度、財政支援を活用し、リサイクル費用の低減・体制整備を図る措置についても、強化・推進する考えを提示。14年度からNEDOが取り組む、リサイクル費用の低減に向けた技術開発支援に関し、29年度に㎾あたり2000円以下とする、分離処理コストのさらなる低減を目指した技術開発支援を、新たに開始する見通しを示した。リサイクル設備の導入支援や、再生材の売却益向上につなげる、ガラスの水平リサイクルに関する技術実証、保管施設の導入支援などに対しても、来年度予算案に経費を計上し、取り組みを後押しする。
 加えて、現状でも、自主的にリサイクルに取り組む大手の太陽光発電事業者が存在することを両省は指摘。大手発電事業者として、北海道、東北、東京、中部、九州5電力などの取り組みを例示し、さらなるリサイクル量の増加、リサイクル費用の低減を後押しする考えを示した。具体的には、リサイクルに取り組む太陽光発電事業者からの電力調達を促進するため、同取り組みを評価する仕組みを検討。その上で、環境配慮契約法における調達基準の見直しなどにより、リサイクル量の増加、費用の低減を後押しする。
 太陽光発電事業者として、北海道電は昨年4月、産業廃棄物処理業者、発電事業者、ガラスメーカーなど21の事業者・機関が参加する「使用済太陽光パネル資源循環推進・北海道コンソーシアム」に参画。東北電は23年度から、環境省の予算事業で、太陽光パネルのリユース・リサイクルに関する実証事業に取り組んでいる。東京電(ホールディングス)、中部電は、それぞれグループ会社を通じて、パネルのリサイクル事業を推進。東京パワーテクノロジーは21年、シーエナジーは愛知海運と共同で23年に、同リサイクル事業を開始した。

 九州電は、九電みらいエナジー、九電産業、サーキュラーパーク九州、九電工のグループ5社で取り組みを推進。24年に三菱ケミカルグループの新菱、AGCとリユース・リサイクルに関する包括連携協定を締結し、資源循環の九州モデル構築に向けた検討を進める。