経産省 首都直下地震対象に電気設備耐性評価
経産省は、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震について、電気設備の耐性評価を実施する。
首都直下地震に関しては、昨年12月に内閣府の中央防災会議が、新たな知見に基づく震度分布、被害想定などを公表。13年に同会議が示した、同地震における被害想定や対策を踏まえて同省は、自然災害などの発生時に、公共の安全確保と共に、著しい電力の供給支障を防止する観点から、電気設備自然災害等対策WGにおいて、電気設備・電力システムに対する耐性の評価、復旧迅速化対策などを審議し、14年に中間報告書を取りまとめた。
また、同会議が21年に被害想定を公表した、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関連して、昨年12月8日に青森県東方沖地震が発生し、青森県八戸市で震度6強を観測。初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された。被害想定の更新や新知見を基に同省は、両地震に関して、電気設備などの耐性評価を行い、それを踏まえた対策検討を行うことを電力各社に求め、その結果を審議した上で取りまとめる考えを示した。
15年に策定した「首都直下地震緊急対策推進基本計画」から10年が経過したことを受けて、昨年12月に内閣府が公表した、同地震で想定される被害・対策に関する報告書は、東京圏を対象とした地震モデルや、被害想定の検討結果を基に、従来の数値、想定に加えて、最新の科学的知見、社会情勢の変化を反映した、新たな被害想定を示した。
都心南部を震源とする、マグニチュード7クラスの地震が発生した場合、広範囲で震度6強以上の揺れが及ぶことを前提に、人的被害や建物被害、避難者数、帰宅困難者などの項目を、最新のデータ、防災対策の進捗などを反映して再評価。全壊・焼失建築物は従来想定から減少したが、甚大な被害規模であることは変わりがない―との評価を示した。
さらに報告書は、被害想定の見直しに伴い、防災意識の醸成、社会全体での体制の構築と共に、〇首都中枢機能の確保、〇膨大な人的・物的被害への対応強化、〇迅速な復興・より良い復興への備え―の観点から、新たな防災対策を整理。ライフライン機能の早期復旧を支える制度設計の充実、国・自治体・事業者間の連携強化などを挙げている。


