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規制庁 福井県クリアランス処理実現性を確認

 原子力規制庁は、福井県が事業化に向けた調査を行っているクリアランス集中処理に関して、規制上の論点整理を進める考えを示した。同県は、新たに事業主体を設立し、原子力施設の解体廃棄物などのうち、クリアランス制度を活用して再利用するものを集中処理する事業を計画。同事業に関して規制庁は、同県、経産省エネ庁と、関西電力、日本原子力発電、日本原子力研究開発機構との間で、昨年度3回にわたり実施した意見交換会合を通じて、利用政策上の位置付けや、事業の実現可能性について確認したことを、このほど開催された原子力規制委員会に報告した。
 意見交換会合でエネ庁は、同事業のサポートを行っていく方針を提示。県は、〇国や原子炉設置者から積極的な協力が得られている、〇地元企業の関心が高い、〇事業の具体化に向けた調査が進んでいる―などから、同事業の実現性は十分に高いと考えていることを規制庁は確認した。さらに、同会合を踏まえた今後検討すべき課題として、〇意図的な混合・希釈をしないことの判断基準、〇溶融の効果の捉え方―などを挙げており、現行の審査実務に照らして、クリアランス規則、審査基準であらかじめ申請前に規定するものと、クリアランス認可、クリアランス確認の段階で判断するものに分けた上で検討を進める考えを示した。
 同事業において県は、複数の原子力からクリアランス対象物を受け入れ、除染・溶融・放射能測定などを一拠点で集中的に行い、クリアランス確認後に再利用することを検討する。同事業で発生した、クリアランスレベルを超える放射性廃棄物は、各原子力に返還する考え。クリアランス対象物の溶融により、核種の一部がダストやスラグに移行するため、評価対象核種を絞ることができると共に、核種が均一に分布するため、溶湯を測定することで評価単位全体の濃度を代表できる点で意義がある―としている。