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JERA 扇島水素構想で市が土地利用方針案

 JERAが、JFEホールディングス、ENEOSと共同で計画実現を目指す、神奈川県川崎市臨海部・扇島地区での「水素・アンモニアの受入拠点およびサプライチェーン構築、供給事業」の用地となる、JFEスチール東日本製鉄所京浜地区の土地利用方針案を、市がこのほど明らかにした。それによると、土地利用の対象範囲は、既報のように今年9月に高炉が休止する予定の、扇島地区280haと周辺の74㏊、さらに南渡田地区52㏊を合わせた計406㏊。このうち、JERAの東扇島火力(LNG、計200万kW)やLNGバースが立地する扇島地区を、南地区(222㏊)、北地区(131㏊)に分けて整備する。JERAなど3社が計画する水素・アンモニアの受入拠点は、市が「先導エリア」と呼称する南地区内の「カーボンニュートラルエネルギーゾーン」内に設けられる予定で、今後、液化水素の受け入れタンクのほか、自社火力に水素を供給するための配管の整備などについて調査を行う。
 9月以降、高炉の休止後に整備を開始し、最速で28年度から「一部の土地の利用を開始する」(市臨海部国際戦略本部戦略拠点推進室)との意向だ。先導エリア全体の整備完了時期は30年度を予定しており、同年度までに官民合わせて4700億円(概算投資額)が投じられるビッグ・プロジェクトとなる。なお、全エリアの完工は50年度となる。