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東電設計 菱重と尼国でのアンモニア専焼検討

 東電設計は、三菱重工業と共同で昨年度実施した、インドネシア国における、アンモニア利用発電の導入などに関する可能性調査の報告書を取りまとめ、同国が今後、アンモニア製造と石油・ガス産業のグローバルリーダーとして成長する可能性を展望すると共に、次のステージに向けて、日本の技術による貢献を模索していく考えを示した。経産省の主導で今年、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の脱炭素化を、経済成長やエネルギー安全保障と両立する形で支援する「アジア・ゼロエミッション共同体」が始動。国連気候変動枠組み条約締約国会議では、急速に脱炭素化が進む欧米諸国との乖離が明確になっており、ASEAN各国の迅速な対応が求められる中で同報告書は、同国に対して、発電燃料としてアンモニアを導入する事業展開でも、日本と共にイニシアチブを取ることへの期待を示した。
 同調査は、経産省の「質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業」として実施。既設ガス火力の改造によるアンモニア専焼発電の導入に関して、同国の電力事情などを把握した上で、新たな設備の設計、事業計画やアンモニア製造で発生するCO2を対象とした、CCSなどについて検討した。このうち東電設計は、燃料輸送プロセス、CO2排出削減効果、政府による導入支援策に関する検討を実施した。一方で、アンモニアを燃料としたGTシステムの開発を進める三菱重工は、燃料アンモニア・水素の製造、消費プロセスなどについて検討した。
 三菱重工は、アンモニアをGT発電の燃料として100%直接利用する、4万㎾級GTシステムの開発を進めており、25年以降の実用化を見込む。インドネシアでは、20年から21年にかけて、国立バンドン工科大学と共同でアンモニア市場調査を行った結果、アンモニアは同国内で、主に肥料製造用の原料として多量に製造され、燃料アンモニアの供給ポテンシャルがあることが判明。アンモニア専焼火力導入の可能性を確認し、案件受注につなげることを目的として調査を実施した。具体的には、同国スマトラ島の肥料製造プラント近郊に位置する、国営電力会社PLN保有のクラマサン火力をパイロットプラントに、アンモニア専焼火力の導入を検討し、アンモニア輸送プロセスを含めたバリューチェーンの構築について、事業性を調査した。