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東電HD 相模原市の再開発は23年度に着工

 東京電力ホールディングス(HD)が、27年に開業予定のリニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)新設に合わせて、神奈川県や相模原市、JR東海と共同で、JR・京王線の橋本駅南口周辺で計画する大規模再開発プロジェクト「橋本駅周辺整備推進事業」の詳細が明らかになった。東電HDの橋本変電所を含む14㏊を用地に、同エリア内で工事が進むリニア新駅と、既設の橋本駅を結ぶ連絡通路や駅前広場を整備して「リニア開業を契機に官民の業務・産業機能を集積させて、にぎわいの創出を図る」(市リニア駅周辺まちづくり課)ためのタウンプランニング事業となる。駅南側の深さ30mに設置されるリニアの神奈川県駅は、東西延伸900m、幅50mの地下駅で「県内唯一の駅となる」(JR東海)上、同駅から品川駅までを10分、名古屋駅までを60分の短時間で結ぶため「県の新たなゲートとなる」(県土整備局都市部交通企画課)との期待がかかっている。
 地権者は、東電HDと県、市、JR東海で、施行予定者には都市再生機構を迎える予定。整備工事は、①京王線橋本駅の移設を含む土地区画整理、②国道16号以西を含む街路、③橋本駅北口と結ぶ自由通路―の3事業で構成。22~23年度に①と②の都市計画を決定し、23年度中の事業認可取得と着工を目指す。計画期間は33年度までを予定しているが「必要なインフラはリニアが開業する27年度中を目処に先行整備する」(市リニア駅周辺まちづくり課)。概算事業費は538億円を見込んでいる。なおJR東海が現在、市内で進めているリニア工事は「名古屋までの開業時期に変更はない」(JR東海)といい、コロナ禍による工期の遅れはない。JR東海は、神奈川県駅から津久井湖に向かった至近地に、相模川変電所(仮称)を新設し、東電HDの都留線(154㎸)を通じて橋本変電所から受電する予定。