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関西電 水素船商用化へエネ供給実証を推進

 関西電力は、岩谷産業などと共同で取り組む水素燃料電池船の開発・実証事業が、NEDOの「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」における新規テーマに採択された。25年に開催される大阪・関西万博での運航を目指して昨年度、同水素船の商用化運用に向けたFSを実施。様々な移動手段において水素の活用が期待される中で、水素船は従来のディーゼル船と比べて、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない、高い環境性能を有すると共に、匂い・騒音・振動の無い優れた快適性が期待されており、昨年度のFSを踏まえて今年度は、NEDOの支援を受けて実証へと取り組みを進める。
 水素船に用いる蓄電池は、充電時に高出力の電気を使うため、契約電力の増大に伴う電気料金の上昇や、電源設備の大規模化などの影響が想定される。また、船舶に水素を充填する際に用いる圧縮機は、利用時に大量の電力を消費するなどの課題を踏まえて関西電は、同開発事業において水素船と船舶用ステーションのエネルギーマネジメントを担う。具体的には、船の運航スケジュールに基づき、水素圧縮機や充電器の出力・時間を制御すると共に、契約電力を低減し、最適な設備構築を行うことで、使用するエネルギー全体の負荷平準化を目指すもの。一方でNEDOは今年度、燃料電池の飛躍的な普及拡大に向けて昨年度から開始した同事業について、さらに補強すべき分野として先端的な研究開発や、多様な用途での燃料電池の活用を目指す実証事業を追加公募し、新たに24件のテーマを採択。このうち関西電の取り組みは、従来のFCV(燃料電池自動車)や定置型燃料電池以外の用途として期待できると共に、燃料電池サプライヤーとユーザーとの連携による技術開発であることが認められ、今年度からの支援対象に採択された。