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関西電 新型コロナ感染拡大防止で神戸市に協力

 関西電力は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組む神戸市に協力し、ケイ・オプティコムが有するLPWA(低消費電力&長距離通信)無線技術を用いた、独自IoTサービス「街なかの人流見える化」のスキームを活かして、市内中心部における歩行者の実数を計測して毎日、市にデータとして提供している。既報のように市は、18年12月~19年3月に、関西電とケイ・オプティコム、神戸大学と共同で行った「人の流れを『見える化』する実証実験」の成果を踏まえ、実証終了後も、市内最大の繁華街である三宮地域(対象エリアは約100㏊)の150か所に設けた赤外線センサーによって、人の流れや実数などのデータをLPWA無線技術を用いて収集する取り組みを継続。さらに、今回の新型コロナ禍に伴う緊急事態宣言の発令を受けて、政府要請である「感染拡大を防ぐための外出自粛の徹底に向けて、市民の外出状況を正しく把握する」(市企画調整局企画課)ため、関西電の協力を得て、同スキームを用いた歩行者数の集計をデイリーで行っているもの。
 関西電が開発した同スキームは「人流計測データを高精度、リアルタイムかつ低コストに収集できる」(同社)だけでなく、収集したデータを対象地の気象情報や地域情報などと掛け合わせることで「通行量の把握に加え、予測も行える上、人の流れや人数などをマップ上にリアルタイムで表示できる」(同)特性を持つ。そのため市は「施策の立案・履行の際に大変参考になる」として、赤外線センサーの市内他エリアへの増設も視野に入れている。なお、関西電の集計データによれば、市内中央区の繁華街「サンキタ通り」の金曜の夜の状況は、今月17日の場合、2月7日との比較で83・8%の減少となっており、政府要請である「平時よりも80%の減少」が履行できていることが判明した。