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東電HD/中部電 スリランカで再エネ支援事業

 JICAは、スリランカで来月より開始する「電力セクターマスタープラン(MP)実現に向けた能力向上プロジェクト」を、東京電力ホールディングス(HD)または中部電力に委託する。順調な経済成長を続けるスリランカは近年、電力需要が急増しており、18年に245万㎾を記録した最大電力が、30年には約2倍の473万㎾にまでアップする―との需要想定を、同国の電力・再生可能エネルギー省が明らかにしている。そのため同国政府は、同分野で豊富な知見を有する日本の電力の支援を期待して、日本政府に対し、新MPの作成に関する協力を要請。これを受けたJICAが16年、東電HDと東電パワーグリッドに委託して、葛野川水力(160万㎾)などにスリランカ政府のエネルギー部門の行政官を迎えた国際視察と研修を行った。

 さらに翌17年にJICAが、目標年を40年とする新MPを策定。その中で、同国の気候特性を踏まえて今後、再エネ分野の新規電源開発に注力する必要性を示したことから、同MPの着実な履行に向けて、再エネ技術の向上と系統運用対策、再エネ部門担当者の能力向上―などを図るため、新たな国際支援事業となる新規プロジェクトを、東電HDまたは中部電に委託して行うことになったもの。なお、来月中に決定する受託電力は、今年3月12日から23年3月10日まで、スリランカと日本において同事業を遂行する。