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経産省 千葉の火災受け水上設置太陽光へ指示

 経産省は、今月9日に千葉県内で発生した水上設置型の太陽光設備の事故を踏まえ、FIT認定太陽光設備を保有する全国の事業者などに対して、必要な措置を速やかに講じることなどを指示した。同日千葉市に上陸した台風15号の影響により、京セラと東京センチュリーが共同出資する、京セラTCLソーラーの「千葉・山倉水上メガソーラー発電所(1・34万㎾)」でパネルが発火する火災が発生。出火原因については現在、調査が進められており、来月上旬にも詳細が報告される見通し。同省は今回のFITと連携した指示を通じて、同型太陽光の設備状況を把握する考え。同指示では、水上設置型の太陽光に対して、技術基準への適合性を改めて確認し、その結果を速やかに各産業保安監督部へ報告すると共に、不適合の恐れがある場合には、必要な措置を講じることを要請。さらに、台風などにより同型の太陽光に被害の発生が想定される場合には、万全の対策を講じることや、保安規定に基づく巡視・定期点検の記録を報告することなどを全国の事業者に対して求めた。
 なお、同県市原市で昨年3月に運開した千葉・山倉水上メガソーラーは、工業用水用のダム水面約60 haの30%を利用し、約5万枚の太陽光パネルを敷設した、水上設置型として日本最大級の太陽光。パネルは軽量のフロートの上に搭載されており、前後左右に連結されたフロートは、ワイヤーと約500本のアンカーで湖底に固定されている。京セラは水上設置型の太陽光設備について、○パネルが水面を覆うことで藻などの異常発生を抑制できる、○造成工事による森林伐採や地盤改良の必要がなく、環境負荷が低減できる、○水上での冷却効果により太陽電池の温度上昇が抑えられ、発電効率も上がる―などを利点に挙げている。