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規制委 火災防護検査の実施手引き作成へ米国調査

 原子力規制委員会は、原子力における火災防護検査の実施手引きを作成するため、国内外における火災防護の規制動向に関する調査に乗り出す。具体的には、米国の原子力において、3年ごとに行われる火災防護検査に関する検査ガイドの内容や検査の実施例、検査員を対象とした火災時の原子炉安全停止に関する回路解析研修について調査。また、18年3月に米国で発生した異物に起因するアーク放電による、防火扉の損傷事例などを踏まえて、日本国内と欧米諸国の原子力施設における防火扉、防火ダンパー、貫通部シールの性能要求・試験に関する調査を行うもの。米国原子力規制委員会(NRC)は、4半期ごとの火災防護検査に加えて、3年ごとにも火災防護検査を実施しており、同調査では、このうち3年ごとの同検査で用いられる検査ガイドについて、主に電気関係の記載内容を調査・整理する。さらに同ガイドでは、検査の実施体制について、火災防護、原子炉の運転、電気設備の各分野に詳しい検査官を含めたチームで行うことを定めているのを踏まえて、同チームの構成や、検査官を対象とした研修内容などを把握。同ガイドを基に作成した日本国内の火災防護検査ガイド試運用版と、同調査結果を比較することで規制委は、具体的な検査実施手引を作成するための情報整理を行う考え。