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中部電 西名古屋火力7号系列がGD大賞候補に

 世界一の高効率火力(発電効率63・08%)として知られる、中部電力の西名古屋火力7号系列(天然ガス、計237・64万㎾)を受賞候補に「日本を代表する産業デザインの最高峰を選出」(日本デザイン振興会)する、今年度のグッドデザイン(GD)大賞の審査・選考会が今日10日、東京都港区の東京ミッドタウン・カンファレンスで行われる。60年超の歴史を持つ同賞は、国内外の多くの企業が参加する世界的な顕彰であるGD賞(957年に、通商産業省=当時=によって創立された「GD商品選定制度」を継承する国内唯一のデザイン評価・推奨制度)の受賞対象の中から選出される、最高の産業デザインに与えられる年次表彰。

 中部電の同火力7号系列は今年8月、「人間工学による検証を繰り返したコンパクトな中央操作室や、IoTによる遠隔診断を実現する情報制御システムの導入など、これまでにない次世代の発電プラントを創り上げるデザインプロジェクトである」(同会審査委員会)として、1000件超に上る今年度のGD賞受賞デザインから選ばれる「GDベスト100」に選出。これにより今年度のGD大賞の候補となったもの。今日行われる大賞の審査・選考会では、同火力の設計を担当した東芝の担当者がプレゼンを行うと共に、審査委員との間で質疑応答を行う。ベスト100に選出された全対象デザインの各設計者のプレゼンに基づいて、審査委が大賞(そのほか金賞とグッドフォーカス賞も)の選考を進めた上で、今月31日に全審査委員と今年度のGD賞受賞者による全員投票を実施して、大賞該当デザインが決定する。電気事業者の所有設備が同大賞を受賞したことはこれまでにないため、中部電の受賞が期待される。

 大賞など各賞の受賞デザインは、今月末より東京ミッドタウンで開催される受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION」でも紹介される。なお中部電は、996年に四日市制御所の監視制御装置が、さらに05年には浜岡原子力5号機(138万㎾)の中央制御室が、それぞれGD賞を受賞している。