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環境省 インターナル・カーボンプライシング支援

  環境省は、脱炭素経営により企業価値の向上を目指す取り組みの強化に向け、インターナル・カーボンプライシング」の活用を後押しする。中川雅治環境は、今年6月の第1回企業版2℃目標フォーラムにおいて、「環境省脱炭素経営による企業価値向上促進プログラム」を発表。気候関連財務情報開示タスフォース(TCFD)の提言に沿って、自社の経営戦略のリスクマネジメンに反映し、その情報を開示する取り組みを後押しする方針を提示。これを踏まえて同省は、各企業が脱炭素経営戦略を推進するため、炭素に価格をつけて出量を価格評価した上で、コストを内部化するインターナル・カーボンプラシングを、事業活動や投資判断に活用する取り組みを支援するもの。具体的には、TCFDに沿った気候変動のリスク・チャンスを、経営に織り込む脱炭経営の促進に向けて、気候変動の経営インパクト・財務影響を把握するためのシナリオ策定を支援。さらに、企業が自社の排出量を独自に価格設定し、金銭価値を付与することで、企業活動を意図的に低炭素化に変化させることができるインターナル・カーボンプライシングについて、専門家による活用支援を実施する。

 企業が温暖化のリスク・機会を認識し、対策に取り組むことは、ESG(環境・社会・企業統治)投資を行う機関投資家・金融機関からも重要視されており、TCFDの提言でも、その重要性を指摘。企業が経営戦略に環境要素を織り込むことは、資金調達にも関わる重要な課題となっており、同省は、民間の自発的な炭素価格付けに期待する。