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九州電 海外人材のマッチングビジネス実証開始

 九州電力は、新事業開拓の一環として取り組む、海外人材と地域企業とのマッチングについて、今年度中を目処に事業化を検討する。同事業は、クラウドソーシング企業のワークシフト・ソリューションズ(東京都渋谷区)と共同で実施するもので、九州電グループの人材派遣会社・九電ビジネスフロントを通じて、九州における外国人雇用と地方創生促進を目指した実証実験をこのほど開始した。同実証は、ネットを介して、ワークシフト社の登録者へ人材募集を行うと共に、採用前に、ネット経由で仕事をしてもらい、企業と採用予定者で互いに評価し合う仕組みを検証するのが主な目的。従来の外国人雇用では、短時間の面接などにより採用を決定するため、採用後に業務内容と求めていた人材の不一致が発生することが課題となっており、採用前に仕事を体験してもらい、企業と人材のお互いが納得した上で採用を決定することで、同課題の解決につなげる。
 ワークシフト社は、世界200か国から7万人以上が登録する人材紹介サイトを運営しており、仕事マッチングのプラットフォームの一部をカスタマイズし、「日本で働きたい」と考える海外在住者を募集すると共に、過去における仕事評価の情報を企業に提供。一方で九州電は、自社が保有する九州地区のネットワークを活用して、外国人の雇用を促す活動を担うと共に、地元企業や自治体に対して、外国人採用に関するコンサルティングを行う。採用後は、九電ビジネスフロントが、住居確保や銀行口座の開設などを支援する。九州電は、外国人雇用を積極的に行うことで、中長期的には、高齢化と人口減少が社会問題となっている九州地区に有能な外国人を呼び込み、九州の活性化を目指す考え。同社グループが掲げる「人が集い魅力溢れる豊かな九州」のスローガンを実現するため、新基軸となる「外国人が働きやすい社会インフラの構築」も視野に入れる。