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電事連 泊の安全対策ウェブ広報巻頭で紹介

 電気事業連合会は、エネルギー分野をテーマにしたウェブマガジン「Enelog(エネログ)」の最新号で、早期再稼働を目指す北海道電力・泊原子力(計207万㎾)の取り組みを紹介する。

 新規制基準への適合について、原子力規制員会による13年からの審査を経て、このほど泊3号機(91万㎾)に設置変更許可が交付され、北海道電が目指す「27年のできるだけ早期の再稼働」に向けて大きく前進した。全国で18基目の合格プラントとなった同原子力の取り組みについて電事連は、エネルギー自給率の向上、電力の安定供給確保、カーボンニュートラル実現の観点から、大変意義深い―とコメントしており、このほど配信されたエネログでは、北海道電の向中野佑・制御補修課総括主任の姿を表紙に飾り、ハード、ソフト両面からの多岐にわたる安全対策に焦点をあて、現場の写真と共に紹介している。
 具体的には、万一の外部電源喪失時に備えて配備する代替非常用発電機や、新たな防潮堤の設置工事の様子をはじめ、厳冬の中、シビアアクシデント対応チームが取り組む、非常用電源と建屋を接続するケーブルの敷設訓練の模様を捉えた写真を掲載。向中野総括主任が担務する、火災防護に関する設工認審査資料の作成と、火災防護設備の詳細設計の取り組みを紹介している。

 向中野総括主任は、新規制基準へ適合させるため「該当する文書を何度も読み返し、要求事項をより深く理解するよう努めた」と振り返ると共に、施工会社は必ずしも新規制基準の要求事項を熟知しているとは限らないため「百聞は一見にしかず」の精神で、共に現場を確認するなどして認識の共通化を図る―と説明。次世代半導体工場やデータセンターの稼働が道内で予定されるなか「電力需要増加への対応と脱炭素実現の両立に泊発電所は重要。安全最優先で一日も早く再稼働し、北海道、日本の発展に貢献したいです」との意欲を示す。