OCCTO 需給シナリオと供計の関係性整理
電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、次回の供給計画と、このほど策定した将来の電力需給シナリオとの整合について検討する見通し。40年と50年時点の同シナリオの策定にあたっては、同機関に設置した有識者検討会で、外部機関などの知見を取り入れながら、需給に一定の幅を持たせた上で、複数のシナリオを提示した。40年、50年のいずれのケースにおいても、需要が比較的増加せず、火力や原子力などの既存電源のリプレースが進めば、安定供給に必要な供給力が確保できることを示した。一方で、需要が比較的増加するシナリオや、既存電源のリプレースが進まないシナリオでは、供給力が不足する可能性を示唆した。
同シナリオに関してOCCTOは、今後も前提条件などの変化を、定期的に観測すると共に、3~5年ごとに見直し、必要に応じて早期の見直しも行う考え。検討会の委員からは、今後の課題として、エリア別の需給シナリオ策定、不確実性の高いデータセンター需要などの動向の定期的なチェック、エネルギー基本計画、供給計画、広域連系系統のマスタープランといった、他計画との関係性の整理―などが挙がった。このうち供給計画に関しては、40年シナリオと、次回の供給計画の最終年次は5年ほどの幅しかなく、いずれも電源投資で重要な指標であるため、一定程度整合した見通しを示すことが、計画的な電源開発の促進や安定供給の観点からは望ましい―と指摘。供給計画はシナリオとは策定の目的が異なるが、関連する検討との整合をどのようにするか―改めて検討を求める意見が上った。
なお、同シナリオでは、50年において、原子力、火力のリプレースが進まない場合、需要最大(12500億kWh)シナリオにおいて、最も厳しい需給断面(夏季・点灯帯)では、供給力が8900万㎾不足する可能性を示している。
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