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Jパワー CCS事業環境整備を政府に要望

 国内外でCO2回収・貯留・利用の取り組みを進めるJパワーは、CCSの事業展開に向けた法整備に関する論点を整理し、このほど開催された経産省のCCS長期ロードマップ検討会に示した。具体的には、①CO2の長期的責任・廃坑管理の明確化、国への責任移管、②CCS事業展開における海洋汚染防止法の在り方、③CO2貯留を含めた地下利用の権利の規定、④CCSに係る立法の必要性―の4点を提示。CO2貯留の超長期にわたるリスク評価は難しく、また保険付保も難しいといったリスクテイクの手段も限られるため、無限責任では民間事業者は投資判断できないことを指摘すると共に、CCS終了後一定期間のモニタリングの後に、事前に定めた判定条件で国に責任を移管することの必要性を示した。また、CO2貯留サイトについては、国が主体となって有望サイトをゾーニング指定することを求め、制度の設計や事業者のインセンティブ、社会受容性の観点からも、国がCCS推進の政策を示すことが必須―と指摘した。
 CCSの中で最も不確実性が高いとされる、CO2貯留に関する取り組みとしてJパワーは、中国電力と共同で実施する大崎クールジェンでの実証や、同所で経産省とNEDOが整備する実証研究拠点化への協力、日本CCS調査が経産省の委託を受けて実施する苫小牧CCS実証への出資、CO2地中貯留技術研究組合への参画―などを通じて、知見やノウハウを取得。海外では、インドネシアのグンディ天然ガス田において、生産に伴い排出されるCO2を地下に貯留する、CCS実証に向けたJCM調査事業に取り組んでいる。
 さらに、同社の松島火力2号機(石炭、50万㎾)にガス化設備を新設し、環境負荷の低減を図る「GENESIS松島計画」では、CO2フリー水素発電を目指してCCUSの導入も見込んでおり、CCSの円滑導入には、CCSのライフサイクルに対応した法整備や、事業者の投資環境への整備が必要―と指摘した。CO2回収プロジェクトを計画する事業者にとっては、FID(最終投資決定)にあたりCCSチェーン構築の目途が立っていることが必須であることからも、早急なCCS導入の環境整備を政府に求めた。