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政府 カーボンリサイクル実証研究拠点を連携

 政府は、国内におけるカーボンリサイクルなどの実証研究拠点を連携させることで「革新的環境イノベーション」技術の確立に向けた取り組みを加速する。既報の通り、パリ協定に基づく長期成長戦略を踏まえて今年1月に策定した、革新的環境イノベーション戦略を着実に実行するため、内閣府と経産、文科、農水、環境の4省は共同で国内外の「叡智の結集」を図るもの。先月には、東京電力グループをはじめとするエネルギーサプライヤーやユーザーなどの研究所、製造拠点のほか、NEDO、産業技術総合研究所、大学などの施設が多数集積する東京湾岸エリアを、世界初のゼロエミッション・イノベーション・ エリア「ゼロエミッション版シリコンバレー」とすることを目指す官民の協議会を設立。同協議会には、設立時点で94の企業、団体、自治体などが参加し、活動の中心的役割を担う東電ホールディングスは幹事機関として参画しており、同協議会のほかに実証研究拠点を立ち上げて、各取り組みを共有するなどの連携により、イノベーションの確立を加速する。
 具体的には、国内初の大規模CCS実証として日本CCS調査が実施した北海道苫小牧市を、今後はCCSに加えてカーボンリサイクルの実証拠点として整備。カーボンリサイクルによるメタノールの製造や、船舶輸送での長距離輸送に向けたFSなどの実証プロジェクトを集中的に進める。一方で、中国電力とJパワーが出資する大崎クールジェンが、IGCCとIGFCの実証を行っている広島県の大崎上島を、同じくカーボンリサイクルの実証研究拠点とし、分離回収したCO2を活用した研究開発を推進。同拠点では、CO2の炭酸塩化を利用してコンクリート製品などを製造する技術のほか、微細藻類、触媒を利用してCO2から化学品や燃料を製造する技術などの開発を想定する。また政府は、これらの研究拠点に加えて、福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールドとの技術連携も視野に、イノベーションを通じた気候変動問題の解決につなげる考え。