エネ庁 優先給電見直しで制御率減少を確認
経産省エネ庁は、再生可能エネルギーの市場統合に向けて開始する、新たな優先給電ルールの運用により、FIP電源の出力制御率が大幅に減少する―との試算結果を示した。
12年度のFIT制度開始から、27年度で15年が経過し、FITからFIPへの移行が、今後本格化する見通し。そうした変化を踏まえて、再エネの出力制御に関する新たな優先給電ルールの運用が全国で始まる。今年度末に東北・四国、27年度当初・中頃には中部・北陸・関西・中国・九州・沖縄、27年度末に北海道・東京―の各一般送配電事業者エリアにおいて、運用開始することが見込まれている。
新ルールでは、FIT電源がFIPなどの非FIT電源よりも先に出力制御対象となるため、FIT電源の出力制御率が高まる。再エネ発電事業者の予見性を高める観点から、同庁は「出力制御の公平性の確保に係る指針」に基づき、再エネ出力制御の長期見通しについて毎年度、一送電の試算結果を次世代電力系統WGで公表。昨年度からは、FIT、FIPの順とする優先給電ルールの見直しを踏まえて、FIP比率を25%とした場合の見通しを公表している。このほど開催した同WGでは、今年度の試算結果を示し、発電事業者による事業性判断での柔軟な活用を求めた。
太陽光と風力は、足元から26年度供給計画が示す35年の導入量の伸びの1.3倍程度まで導入された場合を想定し、35年の長期見通しを算定した。各エリア最低需要の10%分を、蓄電池が創出することを仮定した「需要対策」、既設火力の最低出力30%、バイオマス50%と仮定した「供給対策」、マスタープランで増強の必要性が高いとした、地域間連系線の増強を見込んだ「系統対策」がそれぞれ講じられた場合での、各エリアにおける出力制御率の変化も算定した。
その結果、35年の制御率は北海道37%、中国23%、東北・九州21%、北陸20%の順に高く、北海道では系統対策により制御率が24%に低減する効果が得られる―と試算した。さらに、優先給電ルールの見直しによるFIT、FIP両電源の制御率では、FIP電源の大幅な減少を確認。FIP比率を25%とした場合、例えば北海道では、従来ルールの37%(全体)と比べて、FIT電源は47%に増加する一方で、FIP電源は2%に減少する試算結果となった。
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