経産省 技術流出対策Gに共同研究など追加
経産省は、企業の技術流出リスクに対する有効な対策について示した「技術流出対策ガイダンス」の第2版を策定し、新たに国内外との共同研究に伴う技術流出対策などを盛り込んだ。
同ガイダンスは、産業界が技術流出対策を講じる際の一助となることを目的として、昨年5月に第1版を公表。その後の企業におけるニーズを勘案して、対策項目を追加すると共に、本年1月に公表された経済安全保障経営ガイドラインを踏まえ「各章で共通する技術流出対策」「人を通じた技術流出への対策」などの内容を大幅に充実させた改訂案を作成した。同省は先月3日まで、同案の意見募集を行い、このほど第2版を取りまとめたもの。
技術流出の経路は、役職員などによる営業秘密の持ち出しや、転職に伴う技術者の社外流出、海外の生産拠点からの流出、共同研究や調達時の「すり合わせ」における取り引き相手方からの流出など多種多様。近時は国家が主体となって、他国の企業が保有する優れた技術を獲得しようとする動きも加速している。
同ガイダンスは、事業内容や技術戦略を踏まえて、特に管理すべき技術が何か、いかなる流出経路に注意すべきかを見極め、優先順位付けすると共に、経営層によるリーダーシップと、技術流出対策に関する組織体制の構築が重要―であることを解説。その上で、生産拠点の海外進出、人、共同研究、すり合わせ―に伴う技術流出について、各段階で取り組むべき事項を示した。
イノベーションの実現には、外部からの知識の積極的な獲得や、その効果的な取り込みが重要となり、経済安全保障の観点でも、国際的な共同研究開発の強化が求められている。その一方で、共同研究では他の組織や他国との技術の共有が想定され、技術流出リスクが高いため、同ガイダンスでは、共同研究の実施前・実施・実施後の各段階における技術流出リスクと、必要な対策を具体的に示した。計画段階で取り組むべき事項として、〇リスクマネジメントプロセスの導入、〇自社における研究体制の確認、〇テーマ・パートナー選定での取り組み事項―などを解説する。
また、共同研究と同様に、同ガイダンスで新たに取り上げた、すり合わせに伴う技術流出に関しても、パートナーやすり合わせの内容などに応じて、適切なリスク軽減措置を組み合わせるマネジメントの必要性を指摘した。
製品性能や品質を最大化するには、個々の部品調達に関わる組織間で、最適化に向けた相互調整、いわゆるすり合わせが極めて重要とされ、企業が保有する技術は、仕入れ先や顧客といったサプライチェーンの中と、製造装置メーカーなどサプライチェーンの外との場面で流出するリスクがある。同ガイダンスは、取り引き先のリスクをまずは評価し、各相手方への情報提供を制限するなどの対策を求めている。
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