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規制庁 検査制度の検証踏まえアクションP

 原子力規制庁は、原子力規制検査制度の運用開始から5年が経過したのを踏まえて、同制度の鍵となる7つの要素に関する課題に対し、具体的なアクションプランを提示する。

 このほど開催された原子力規制委員会において、同検査制度の検証状況を報告。今後は、これまで実施した議論の結果や、原子力事業者、外部有識者からの意見分析を行い、さらに議論を進めた上で、今年度上半期末を目途に、同アクションプラン案を規制委に報告する考えを示した。
 検査制度の検証では、7つの要素のうち、検査官が特に着目する要素として、〇リスク情報を活用した検査(リスクインフォームド検査)、〇安全確保の実績に着眼した検査(パフォーマンスベースト検査)、〇統一のとれた安全重要度評価の実施―の3つを選定。優先的に議論するトピックとして、各要素と、現在の規制庁内の状況に差異があるか―について、検査グループ所属の職員約200人で議論した。原子力規制事務所、本庁の検査チーム、監視部門の取りまとめ担当班といった、規制検査の業務単位ごとにグループディスカッションを行った上で、事務所長、班長などの代表者による議論を進め、庁内の意見を集約した。
 リスクインフォームド検査については、〇リスク情報の定義と認識にズレが生じている、〇長期停止炉、廃止措置炉、核燃料施設などへ確率論的リスク評価を適用することは困難、〇近年の検査官リソースの減少を踏まえ、施設の種類や状態などのリスク情報を活用したリソース配分をすべきーなどの意見が挙がった。パフォーマンスベースト検査では、〇「結果オーライ」への懸念、〇パフォーマンスとコンプライアンスとのバランスが重要、〇高度な専門性を必要とする検査官の力量に大きく依存―などの課題が指摘された。安全重要度評価での検査指摘事項に関しては、判断基準のあいまいさを感じる―といった議論もあった。
 これらの議論の内容について同庁は、先月30日に行われた検査制度に関する意見交換会合で、原子力エネルギー協議会(ATENA)と外部有識者から意見を聴取。ATENAは、規制庁が今回議論した各検査に関して、事業者・規制側双方で定着・浸透しており、新検査制度の仕組みに概ね満足している―との事業者意見を示した。その一方で、〇事業者と検査官のコミュニケーション、〇検査に関する資料提出の在り方、〇日常検査とチーム検査の重複―など運用面についての改善を求める意見も提示している。