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エネ庁 物価高・金利高を託送料金制度に反映

 経産省エネ庁は、レベニューキャップ制度の見直しに伴う関係省令の改正について、パブリックコメントの募集を開始する。

 同制度の第1規制期間23~27年度における物価・金利上昇への対応を本格化させるため、一般送配電事業者による託送供給などの収入見通しに関する省令を改正。急激な料金上昇を避ける観点から、対象を26、27年度の2年に限定した措置を講じる。同制度では、一送電10社が5年間の規制期間ごとに、それぞれの事業実施に必要な費用総額(収入上限)を算定し、経産大臣の承認を受けた上で、その範囲内で託送料金単価を設定している。現行の第1規制期間の審査時は、物価上昇などの影響が顕在化しておらず、規制期間中の物価変動を考慮しない―としていた。
 一方でその後、人件費・物価関連指標の急激な上昇や、金利の上昇に伴う支払い利息の増加に直面。一送電は、効率化努力に取り組む中で今後、継続的・安定的な事業運営や、委託先である電気工事事業者などの賃上げが困難になり、老朽化した送配電網の更新、GX・DX推進に支障をきたすことが懸念されている。そうした状況を踏まえて同庁は、同制度における物価上昇などの取扱いを検討し、具体的な措置を取りまとめた。物価上昇分などの補正対象となる投資量は、情勢変化や至近動向を勘案した、各事業者による合理的・現実的な投資計画の実績値を基準とする。
 制度措置による増加分は、原則として第2規制期間での翌期調整として、28年度以降の託送料金に反映する。ただし、物価などの上昇を理由に、期中調整を行うことを希望する事業者は、同調整の申請も可能。第1規制期間分の翌期調整は、料金をなるべく速やかに反映するなどの観点から、26年度の実績と27年度の見込み値を踏まえて、第2規制期間の初年度となる28年度から反映する考えを示した。
 措置の対象とする費用は、物価などの上昇影響を受ける、委託費、研究費といったOPEX(事業運営費)、減価償却費、取替修繕費などのCAPEX(資本的支出)、次世代投資費用などの項目。物価補正の起点は21年度とし、対象年度の前年度までの物価変動率を反映する。物価上昇の算定には、託送料金のうち、事業の運営管理に必要な費用項目に対しては消費者物価指数、工事などに関する投資項目は、同指数に比べて労務費や資材費の高騰がより反映され易い―とする、建設工事費デフレーターを用いる。
 物価だけでなく、金利上昇への対応も盛り込む。26、27の両年度については、「公社債利回り実積率」を、直近5年平均に置き換え、その差分を補正対象とすることで、資金調達コストの上昇を反映する。同措置は、第1規制期間の時限的な措置とし、第2規制期間に向けて同庁は、事業報酬率の算定方法を総合的に検討する考えを示している。