ATENA 廃止措置運営会議を新たに設置
原子力エネルギー協議会(ATENA)は、廃止措置、放射性廃棄物処理処分における活動を着実に進めるための仕組みとして、ステアリング会議の下に「廃止措置運営会議」を新設した。
原子力産業界が、規制の枠に留まらず、自律的・継続的な安全性向上の取り組みを定着させるには、業界全体の知見・リソースを効果的に活用することが重要―との考えに基づき、原子力規制庁などと対話を行いながら、効果ある安全対策を立案し、現場への導入促進に取り組んでいる。ステアリング会議は、そうした取り組みの執行に関する意思決定を行う会議体で、電力・メーカーなどATENA会員の責任者クラスが委員として参加。重要度の高い共通的な技術課題を検討し、事業者の全会一致を必要としない方式で、取り組みテーマとして決定する。同会議が決定した対策の実行は、参加者全体でコミットする。
国内に立地する原子力60基(建設中も含む)のうち、福島第一原子力を除く18基が廃炉を決定。各原子力の廃止措置が今後、本格化することが見込まれている。一方で、廃止措置を完遂した事業者が存在しない中で、事業者間の連携による設備、人材やノウハウ共有などが重要課題となっている。原子力産業界全体で共通課題の解決に取り組み、原子力事業者に効果的な安全対策の導入を促すことを役割りの一つとするATENAは、そうした現状を踏まえて、廃止措置運営会議を設置。廃止措置、放射性廃棄物処理処分の両分野に関する課題解決に向けた検討を推進する。


