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監視委 新託送制度見据え設備投資計画を確認

 電力・ガス取引監視等委員会は、一般送配電事業者の19年度収支状況に対する事後評価の一環として、北陸電力送配電、関西電力送配電、中国電力ネットワーク、沖縄電力の4者に対して、レベニューキャップ制度の導入を見据えた取り組み状況に関するヒアリングを実施した。同制度の設計・運用の参考とするため、①中長期の設備投資計画・費用イメージ、②同計画の実施状況、③経営効率化の実施状況、④同制度における設定目標に対する取り組み―の4項目について聴取。レジリエンスの向上や再生可能エネルギー主力電源化の観点から、必要な投資を着実に行うことを狙いとするなどの同制度の趣旨を踏まえて、今後中長期的に各社が計画している設備投資の費用見通しを確認した。さらに、過去3年間における設備拡充・改良投資に関する計画と実績の乖離要因・状況や、調達・工法での工夫のほか、安定供給、再エネ導入拡大、サービスレベルの向上、広域化、デジタル化、安全・環境への配慮―といった同制度における設定目標について、事業者の現状を聴取した。
 このうち、各社の主要5品目(鉄塔、架空送電線、地中ケーブル、変圧器、コンクリート柱)に関する今後10年の拡充投資計画については、再エネ導入の拡大や需要の伸びの鈍化などから、同制度が導入される23年度以降も各社横ばいとなっている一方で、高経年化対応による改良工事物量が増加することに伴い、改良投資は4社が増加傾向にあることが分かった。一般送配電事業者には、設備ごとの故障確率や故障影響度を考慮したリスク評価を行う、アセットマネジメントシステムの導入などによる合理的な設備投資が求められており、同投資の実現において重要となる施工力の確保に関して監視委は、北陸送配電の取り組みを挙げて高く評価した。同社は15年に、北陸エリアの送配電工事会社と「Eリーグ北陸」という企業グループを立ち上げ、送配電工事従事者の人材確保・育成に向けた取り組みを開始。PR用のパンフレット・映像を作成して、インターンシップや就職説明会で活用すると共に、若手従事者を対象とした「キャリアアップ研修会」を開催し、従業員間の連帯感を深める活動を推進しており、同取り組み前と比べて、工事従事者数が1割程度増加するなどの成果を上げている。