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東電設計 東大から新カミオカンデの設計受託

 東電設計は、東京大学から「ハイパーカミオカンデ(地下空洞等)設計業務」を受託した。設計の対象となるハイパーカミオカンデは「素粒子ニュートリノを捉えて宇宙誕生の謎を解明するための次世代型地下研究観測施設」で、同大が岐阜県飛騨市の神岡鉱山内の地下に設ける、直径69m×高さ73mの円筒型の巨大水槽。同施設は、小柴昌俊・同大名誉教授のノーベル賞受賞につながる研究成果を上げた、初代の「カミオカンデ(983年~996年)」、2号機となる「スーパーカミオカンデ(996年~)」の後継設備となる研究装置で、設備完成後は水槽内を超純水で満たし、壁面に設置する4万個の大型超高感度光センサーで、ニュートリノが水と反応して発する微細な光(チェレンコフ光)を捉えて、宇宙誕生の起源を探る。東電設計は「有効体積規模が、現行のスーパーカミオカンデの8.4倍になる」(同)という円筒型水槽のほか、同水槽を設置する地下空洞、さらにアプローチ坑道の設計方針などについて検討し、アクセス坑道と坑口の詳細設計を21年3月末日までにまとめた上で、東京大が別途発注する「ハイパーカミオカンデ工事等・業務」を受注したゼネコン(来月中に決定)と協力して、26年度末までの設備完成と、27年度からの運用開始を目指す。