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環境省 東北自然エネ能代風力での取り組み評価

 環境省は、東北自然エネルギーが秋田県能代市において計画する、能代風力リプレースに対して、再生可能エネルギーの導入に加えて、再エネ普及啓発の観点からも望ましい―との判断を示した。同事業は、設備の老朽化に伴い、600㎾の風力設備24基を全て撤去し、新たに2300㎾の風力7基を建設するもので、現在、同計画に関する環境影響評価準備書の審査が行われているところ。同準備書に対して同省は、このほど大臣意見を経産省に提出し、同事業の適切性を確認。既報の通り、風力リプレースに関しては近年、総出力が従来と同程度となる一方で、単機出力は大きくなる傾向にあり、これによって設備利用率が向上し、発電電力量が増加することが見込まれており、同省は能代風力のリプレース計画についても、再エネの主力電源化につながるものとして、適切な事後調査を求めた。 

 さらに同省は、同大臣意見において、既設の風力発電設備が小中学生対象の環境教育に活用されており、建て替え後も同教育を継続実施することを同社が表明している点を指摘。また、既設風力の運開(01年)後の02年から現在に至るまで、同社が自主的に実施している猛禽類調査や、運開後毎年開催している地方公共団体、近隣自治会・自然保護団体の代表者を対象とした説明会を高く評価した。説明会では、風力の運転状況や設備周辺の猛禽類の営巣・繁殖状況などについて、情報提供を行うと共に、意見交換を実施しており、同省は今後もこれらの取り組みが継続されることを期待する。同風力の来年12月の運開を目指す東北自然エネルギーは、同大臣意見を踏まえた経産省からの勧告を受けた後、アセスの最終段階となる評価書を提出する。